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◉2014/12/12/緊急公開◉

『Codomo-Rescue』から安倍晋三内閣総理大臣へ手紙

 

東京電力福島第一原発で人類史上最悪な原子力発電所事故が発生し、38ヶ月の月日が経過しました。

事故発生後の日本政府の対応は、一番弱い存在である子どもを守るには程遠い状態です。

 

法律で決められていた年間の放射線被曝許容量は20倍に引き上げられ、

放射線管理区域に指定しなければならないような場所、もしくはそれ以上の高濃度汚染地域で、

子どもたちは、今も日常生活を送ることを強いられています。

そして食品に含まれる放射性物質に対しての新基準はとてつもなく高い数値に設定されてしまいました。

 

その恐ろしく高い基準値は、今もなお改められておらず、子どもたちを内部被曝の危険に晒しており、

放射性物質の含有率は今後もっと増える恐れがあります。

 

安倍総理は東京オリンピックの招致プレゼンでこう発言されました。

『我が国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい基準であります、

食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の1/100であります、

つまり健康問題については今までも現在もそして将来も全く問題はないということをお約束いたします』

 

しかし、現在、福島第一原子力発電所から毎時1000万ベクレル、1日で24千万ベクレルもの

放射性物質が放出され続けており、汚染水は毎日400トン流失し続け、

内閣が汚染水除去のための有効対策としていた「凍土遮水壁」も断念する状況に追い込まれています。

 

事故収束のメドは全く立っておらず、現在も原子力緊急事態宣言は発令されたままです。

福島県をはじめ、東日本広域の子どもの被曝の危険の問題は、何も解決していません。

 

ベラルーシの国立甲状腺ガンセンターの報告によると、小児甲状腺ガンの患者数は

事故前11年間(19751985)ではわずか7名でした。

しかし,事故後の11年間(19861996)では508名と著明に増加し,

それは事故前に比べ72倍にも達しています。

成人は,前者では1342名,後者では4006名と約3倍に増加しています。

 

一方、日本。

福島第一原発事故前は、18歳未満の小児甲状腺がんの発生率はわずか100万人に1人か2人でした。

事故後「福島県民健康調査の検討委員会で、悪性の小児甲状腺がん、

もしくは悪性の疑いが104名見つかったのは、2001年から2010年のがん罹患率(全国推計値)の61倍にあたる」という発表がありました。

 

チェルノブイリ事故では原発事故と小児甲状腺ガンの因果関係が世界的に認められているにも関わらず、

福島第一原発事故では甲状腺ガンの因果関係を認めず、すべての原発事故との因果関係を否定し、

放射線管理区域の4倍に相当するような場所、原発作業員の労災認定された、年間5.2ミリの4倍に

相当するような場所に、住民を帰還させるような理解しがたい国策が行われています。

 

これで本当に国民を、そしてこの国の未来である子どもたちを守る事ができるのでしょうか?

 

安倍総理は東京オリンピックの招致プレゼンでこう発言されました。

『健康問題については、今までも、現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束いたします、

さらに、完全に問題のないようにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、

さらに着手しております、実行していく、そのことをはっきりとお約束を申し上げたいと思います』

 

この発言を言葉通りに解釈致しますと、『抜本解決に向けたプログラムに着手し実行していく

必要性がある』のであれば、そこに大きな問題が生じている事を、

総理自身が認めている事になるのではないでしょうか?

まったく問題がないということであれば、『抜本解決に向けたプログラム』は必要ありません。

 

健康問題についてまったく問題はないと、総理はおっしゃいますが、

福島県で見つかった悪性の小児甲状腺がん、もしくは悪性の疑いのある104名を、

因果関係がないものとして切り捨てるのでしょうか?

国策として推進して来た原子力発電所が事故を起こし、

大量に放射性物質を放出した現実があるにも関わらず、

原発事故によって被った被害をなかったことにするのでしょうか?

 

ストロンチウム90など多核種に及ぶ土壌汚染調査や、ベータ線を含む食品の検査、

尿中セシウム定量調査や遺伝子検査を含む健康調査などを福島県だけでなく日本中で長期間、

継続的に調査していくこと、それこそが政府の責任ではないでしょうか?

 

私達が何よりも大切な事と考えているのは、この国の未来である子どもを守るという事。

 

安倍総理が東京オリンピックの招致プレゼンで全世界に約束した

『健康問題については、今までも、現在も、そして将来も全く問題はない』

 

この実情に即さない言葉を撤回し、現在、起きている健康被害と向き合い、チェルノブイリ事故の過去から学び、健康被害が拡大しないよう予防原則に則って、子どもを守る為に、年間1ミリシーベルトを超える地域に住む子どもたちに、避難の権利を与え補償して下さい。

 

 

子どもたちを守る為に 『Codomo-Rescue』は以下を要求致します。

 

 

 

 

内閣総理大臣 安倍晋三 殿

 

2014年12月2日

『Codomo-Rescue』 発起人一同

 

東京電力福島第一原発事故による放射能汚染から子どもたちを守るための申し入れ

 

要求項目

 

1)東日本広域の空間線量調査、土壌検査を実施し、放射線管理区域

(0.6マイクロシーベルト/時、1平方メートル当たり4万ベクレル)に相当する場所から、

子ども、乳幼児と妊婦を早急に避難させること。

(東日本広域の土壌を細かく核種検査し、放射能汚染状況を速やかに公表し対策を講じる事)

 

2)年間被曝許容量を事故前の年間1ミリシーベルトに戻し、年間1ミリシーベルトを超える地域の移住希望者、

及び自主避難者に避難の権利を与え補償すること。

 

3)食品の安全基準に関してより厳しい基準を適用すること。

福島第一原子力発電所事故以前に放射性廃棄物とされていた数値の1 キログラムあたり100 ベクレルという

食品の基準値を見直すこと。

また、食品の全量検査を実施し、食品のベクレル表示の義務化 (すべての核種に関しても厳しく計測)すること。

 

・高放射線量地域は勿論、内部被曝、低線量被曝に関して、過小評価しないこと(放射能被害にしきい値はない)

 

とりわけ懸念されている、放射線に弱いとされる子ども、乳幼児、妊婦に対し、

今なお「放射線管理区域」の数値に相当するような場所で、

原発事故以後、ずっと生活をさせ続けている状況を改善する事。

早急に、放射線の影響のない地域へ避難させること。

避難者の新規受け入れ再開、避難先での借り上げ住宅手当の延長、就労斡旋、無償での被曝医療の提供等、

避難者の目線に基づいた十分な救済策を講ずることを強く求めます。

 

以上

 

要求項目の(1)(2)(3)を実現させるため、プロジェクトのアクションを起こした結果、

直筆署名2290 筆、及び、オンライン署名3083 筆総計5373 筆の署名が集まりました。

(14/1 2/2 現在)

申し入れと同時に署名をお渡しします。

 

『Codomo-Rescue』発起人一同

 

発起人:植木宏、小澤弘邦、橘内芳雅、齋藤夕香、鈴木真理、西片嘉奈子

平野大輔、藤井葉子、山口直久、山本太郎 (50音順)

 

 

 

 

 

厚生労働省 申入書提出




原子力規制庁 申入書提出

 

 

 

文部科学省 申入書提出

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コメント: 1
  • #1

    栗木憲子 (日曜日, 15 3月 2015 12:19)

    福島の皆さんは、政府や権の言うことを聞いていてはいけません。
    2つの頭を持つ子も生まれているというではありませんか
    身を守るのは自分でしかない。安全を確保してから話し合いをするべきです。
    命をなくしてからはどうしようもない。
    東電も政府も県も、このまま福島の人達を実験の生データに利用してはならない。
    福島の人達も利用されることを止めよう

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