要求項目の(1)(2)(3)を実現させるため、プロジェクトのアクションを起こした結果、
直筆署名合計2290筆、及び、オンライン署名3083筆、総計5373筆の署名が集まりました。
(14/12/2現在)
申し入れと同時に署名をお渡しします。
2014年12月2日
厚生労働省にてcodomo-rescue署名提出し、主に放射能測定及び汚染食材
流通の現状につき質問し、率直な回答と意見交換をして参りました。
厚生労働省/3名
Codomo-Rescue/小澤弘邦、鈴木真理、平野大輔、山本太郎(50音順)
以下にその質問内容と回答を示します。
厚生労働省には以下に示している項目(他省庁との関連連携も含む)につき厳しく
責任を問うという感じではなく、ご存知の知識、実際の検査方法などを
詳しく教えて頂く感じでお尋ねさせて頂きました。
a)食品の放射能測定方法、全量検査、放射線核種の測定方法、学校給食の食材検査
b)100ベクレル超え食材の流通の有無、本当に全量検査可能かどうか
c)100ベクレル/kgまでの食品が安全だとする医学的根拠
d)原発事故後なぜ食品の安全基準が大幅に緩められたのか
e)ライフスタイルの個人差による内部被曝の危険性を考慮しているか?ベクレル表示は可能かどうか?
などの項目につき質問しました。
厚生労働省の担当者、専門家3名にはとても正直にお答え頂いた様に思いま
す。
報道等を見聞きする限りでは例えば試験操業などの際に検査済みのものしか、
流通にのらないので購買出来るものは大丈夫との印象を受けます。
しかし、厚生労働省でのヒアリングをまとめると全量を検査する事は技
術的にも、物理的にも、経済的にも、時間的にも不可能であり、流通に
のっているものからも一定数、また、流通以外の自家菜園、自家消費、
山菜採り、漁や狩猟などで採取された食物ではかなりの高濃度汚染も確認され、
環境の汚染についても実害として把握している現状についてお話頂きました。
検査方法についても破壊検査でなければ検査出来ない放射線核種については破壊すると
商品になり得ないため基準放射線核種であるセシウム分布からの確率的推定でしか
計測し得ない実情も判明しました。
つまりはひとたび原発事故を起こし放射能を拡散させてしまうと食品中の放射能汚染計測は技術的、
物理的、経済的、時間的観点から無理。
原発は事故を起こさない前提でしか存在しえないということを厚生労働省の専門家や担当官でも
認めざるをえない状況が伺い知れました。
以下に当日詳細をメモしたものをまとめましたのでご覧下さい。
◎厚労省に対する質問事項と回答◎
【質問】
食品の放射能測定。どのような方法で行われていますか?
我々は全量検査を求めているが、どのような方法で検査されています
か?
【回答】
国作成のガイドラインに沿ってモニタリング検査で基準値超過の可能性
のあるもの、基準値の半分を超えたところのものを重点的に検査する事
で捕捉する体制です。(測定はゲルマニウム半導体検出器)
他にはスクリーニング法を組み合わせています。
基準値を超えるものが見つかった場合は品目と地域で出荷制限を行い、基準値越えのものが
流通しない様にしています。
学校給食だからとくにという対策はしていません。
この範囲は17都県。大阪、九州等において自主的に検査の例もあるよ
うです。
【質問】
100ベクレル/kgを超えるような食品については絶対に流通していないのでしょうか?
全量検査していなのに、どうして100ベクレル/kgを超えるような食品については
絶対に流通していないと言えるのでしょうか?
【回答】
検査頻度は年間1800~2000の検査数です。 基準値を超えるものが5~1
0位は流通した過去はあります。
自主的な流通品検査や国の行なう購入検査で見つかるものもある。
基準値越えの品目は福島近県、群馬、栃木、宮城、茨城の山菜、きのこ
など野生のものと、一部水産物(ヒラメ等底魚、ヤマメ、ウグイ等川魚)
などは比較的高濃度の傾向で流通される事もゼロではないです。
出荷制限は総理大臣から知事への指示事項です。出荷制限掲載のホーム
ページをご覧頂けない高齢者の家族が1万ベクレル/kgを超えるイノシシ肉
などを摂取するおそれもあります。流通にのらないものについて摂取を
回避させる機能はとくに設けていません。
【所感】
実際には内部被曝リスクは曖昧なまま観光復活の為に「自然の恵を頂
く」方向の広告宣伝が再開しているようですが、厚労省でのヒアリング
で判明した事は内部被曝回避のための流通検査では網羅されていない汚
染食品を摂取してしまう危険性はかなり存在するという事実でした。
厚労省も被曝回避のために出荷制限だけではなく摂取制限の必要性は考
えホームページに自己責任を掲示してはいるようですが、かなり強い総
理大臣命令である摂取制限を現実に出してもらえるかどうかは、現政権
の姿勢からみるかぎり望み薄く思えます。周知活動も心もとない様子で
す。
作物を育てる土壌などの環境に汚染があることは把握しつつも、放射性
物質を移行させない取り組みは農水省、除染は環境省などと連携を口に
しつつここについても心もとないのが実態でした。
【質問】
食品の安全基準に関して、内部被曝1ミリシーベルトとありますが、個
人個人、ライフスタイルも食生活も違う。何を基準にして誰を基準にし
て計測しているのでしょうか?預託実効線量による評価ではなく、食品
の放射線量自体を厳しく(放射線核種も)測定し、食品の全量検査を実
施し、ベクレル数を食品に表示すべきではないでしょうか?
◎ 福島や原発事故が起きた地域を安全な場所にするために、実際に若い人が
全国から来て畑を耕すという事もキャンペーン的に行われ「格好いい農の
あり方」としてメディア等で大きく取り上げられていますが、放射能汚染
自体を「格好よさ」で隠すということはあってはならないと思います。
◎ 流通中心に出荷を制限しているということでしたが、まったく真逆なこと
が推進されているという状況を生んでいると思います。
◎ 福島などの汚染地域で、自分たちの作った農園で作物を収穫することなど
を、流行にする雰囲気になってきているのでより、網をかけていく必要が
あると思います。
◎ 食品の全量検査を実施して頂き、ベクレル表示して欲しいというのが要求
です。
◎ 事前に連絡させて頂いた時に、ベクレル表示に関しては消費者庁だと言わ
れましたが、そこは食品に関係する事なので、省庁が違うから関係ないと
言わずに省庁間で協力する体制を作って欲しいと思います。
◎ ベクレル表示して欲しいという声は、多くの人から聞く事であり、例えば
お母さんであれば、基準値以下でも放射性物質が少しでも入っている事が
嫌な方もいて、100ベクレル以下だから全部流通させるというのではな
く、ベクレル表示することで選択する権利を与えて欲しいです。
◎ 食品の放射線量自体を厳しく測定するに関して、核種はどれくらい把握さ
れているのかお答え頂きたいです。
【回答】
全量検査は現実的には難しいです。
(時間的困難)
食品の流通数は膨大な数量であり新鮮な品物の流通は不可能となってしまい
ます。
検査機器も数に限りがありすぐ実験器具が占有状態となり不可能となってしまい
ます。
(経済的困難)
検査費用も膨大にかかるので不可能となってしまい
ます。。
(技術的困難)
放射性物質の検査は破壊検査なので計測後のものは流動食のような破砕され
た状態のみとなってしまいます。(米は測れます)
計測方法につき消費者庁と話し合いを設けています。
計測方法は、モニタリング検査をし、基準値超過のおそれのある品目、地域で網をかけら
れるように重点検査しています。
福島産米等はスクリーニング法で全部行っていますが、総出荷量に対する検
査比率は把握するのが難しいとのことです。
【質問】
放射線核種に関して、どのような方法で検査が行われ、
どのようにお考えなのでしょうか?
【回答】
基準値であるセシウムのみ計測しています。
概念としてはセシウムを計測しておけばプルトニウム、ストロンチウムなど
その他の各核種も比率計算で網羅出来る前提です。
基準審査課では委託先研究機関によるマーケットバスケット調査でストロン
チウムとプルトニウム検査し、厚労省ホームページで公表しています。。
マーケットバスケット調査は放射性物質に限らず元々確立されていた実際の
各地域の摂取量に応じて混合したものを測定するという方法を一般的に用い
ています。この方法は世界各国での農薬、汚染物質、重金属などの計測でも
一般的方法と認識しています。
もし一部食品に高濃度の汚染があっても、モニタリング検査を行なってい
て、その基準値を超過するような場合は網にかかる可能性が高く、ゼロと
は言えませんが、本当に少ない数になるのではないでしょうか。
ストロンチウムの計測にはβ線計測のために計測物を炭にしストロンチウム
を液体に抽出し放射平衡状態にするまでに2~4週間かかり計測物も破壊
されるので計測したものは食品として流通は不可能です。
動物中のストロンチウム計測は研究段階です。
【質問】
福島県を始め、東日本広域において、事故前に比べて放射線に対するリスク
が格段に高まっている中、1kgあたり100ベクレルの基準は高すぎると思います。
事故前は『放射性廃棄物』として厳重に管理しなければならなかった1kgあ
たり100ベクレル相当の食品を食べ続けて健康被害がないと言い張る事は極
めて異常なことではないでしょうか?
(環境放射線データベースによると、事故前の数値は、全国的におおむね1kg当たり0.1ベクレル以下が
水準 今の安全基準というのは事故前の食品の数値の1000倍に相当する。
一刻も早く限りなく事故前の数値に近づけて頂きたい。)
1kgあたり100ベクレルの食品を食べ続けて健康被害が出ないという医学的
なデータはあるのでしょうか?
【回答】
1キログラムあたり100ベクレルという基準については、内閣府食品安全委
員会の評価を踏まえ食品国際規格であるコーデックス規格である1ミリ
シーベルトを踏まえ、年齢性別などの摂取量を考慮して検討された上で定
められているものと認識している。
医学的なデータについては厚生労働省のホームページで議事録を含め資料等
はすべて公表している。
【質問】
特に学校給食。子供たちは大人と比べて放射線への影響、感受性は3倍
から10倍、それ以上と言われる専門家もおられます。
個人の内部被曝を評価するのではなく、食品自体をきちんと検査し、食品の
放射線量をきちんと把握したものを給食に優先的に使うという形にして欲
しいです。
◎ 給食っていうのは全員が食べなければならなく、関東に住んでいて家庭の
食事で気をつけていらっしゃるお母さんも、給食を食べさせなければなら
ない状況になるので、安易な地産地消は待っていただきたいです。
◎ 特に福島県や近県は格段にリスクが高まっているので、安全な地域のもの
を優先的に東日本広域で使って頂けないでしょうか?
【回答】
地産地消は厚労省の担当ではないので回答は難しい。
給食に関しては文科省で食材の検査とかしているのでは?
※当日18:00から文科省と面談し、この件に関しては
(文科省が食材の検査をしていない)と回答頂きました。
文科省との面談のレポートはこちら→http://www.codomo-rescue.net/2014/12/22/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/
レポート:『Codomo-Rescue』小澤弘邦
写真:『Codomo-Rescue』平野大輔
2014/12/2に回答を求め、2015/1/27にご回答頂きました。
1)
食品の放射能測定に関してですが、どのような方法で行われているのか?
私たちは全量検査を求めています。
環境放射線データベースによると、事故前の数値は、全国的におおむね1kg当たり0.1ベクレル以下が水準でした。今、国民に与えられているのは1kg当たり100ベクレル。今の安全基準というのは事故前の食品の数値の1000倍に相当します。事故後あなたの体は1000倍強くなりましたか?一刻も早く事故前の基準に近づけるべきではないでしょうか?特に学校給食に関してですが、子供たちは大人と比べて放射線への感受性は3倍から10倍、それ以上と言われる専門家もおられます。1kg当たり100ベクレルを食べ続けて健康被害が出ないと医学的に証明されているのでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
放射性セシウム、
プルトニウム241、ルテニウム106を考
放射性セシウムの濃度の値を設定したものです。
なお、ストロンチウムやプルトニウムの調査結果については、
公開しております。
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
2)復興庁が出している『放射線リスクに関する基礎的情報』の19P
『2012年4月1日からより一層の安全安心を確保するため、事故後の緊急的な対応としてではなく、
長期的な観点から、食品の摂取により受ける追加の預託実効線量の上限を年間1ミリシーベルトとし、
これに基づいて、食品の放射性セシウムの基準値を設定しています
※放射性セシウム以外の放射性物質からの影響も考慮し、年間1ミリシーベルトを超えないように設定※ 』
とされていますが、食品の放射性核種を計測し把握していないのに、どうやって考慮しているのでしょうか?
また、内部被曝1ミリシーベルトとありますが、個人個人、ライフスタイルも食生活も違う。
何を基準にして誰を基準にして計測しているのでしょうか?
預託実効線量による評価ではなく、食品の放射線量自体を厳しく(放射線核種も)測定し、
食品の全量検査を実施し、ベクレル数を食品に表示すべきではないでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
男女別、
また、食品中の放射性物質については、
計画的にモニタリン
なお、食品の表示については、
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
3) 食品に含まれる放射線核種に関してですが、セシウム以外に、ストロンチウム、プルトニウム等、30~100種類もの核種が原発事故によって放出されましたが、放射線核種を計測し状況を把握しているのでしょうか?食品に含まれる放射線核種のデータを公表しているのでしょうか?厚生労働省としては核種に関してどう考えているのでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
年間1ミリシーベルトを超えないよ
食品の安全性の確保の観点から、
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
4)安倍総理は東京オリンピックの招致プレゼンでこう発言されました。
『我が国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい基準であります、食品や水からの被曝量は
日本のどの地域においてもこの基準の1/100であります、つまり健康問題については
今までも現在もそして将来も全く問題はないということをお約束いたします』
基準の1/100ということは、「1kg当たり1ベクレル」です。
これは本当なんでしょうか?
また、本当だとしたら、何故、100ベクレルを超える出荷停止の食品が存在するのでしょうか?
また、海外の食品基準よりもはるかに低い数値なのに、何故、福島県含む十四県で農産品が
輸入停止になっているのでしょうか?食材の輸入停止をやめさせたいなら、早急に安全基準を
厳しくするべきではないでしょう
か?「1kg当たり1ベクレル」でもいいのではないでしょうか?
「1kg当たり0.1ベクレル」でも可能なのではないでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
年間1ミリシーベルトを超えないよ
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
5)福島県を始め、東日本広域において、事故前に比べて放射線に対するリスクが格段に高まっています。外部被曝、内部被曝、放射性物質を体内に取り込む事による臓器へのダメージも加わり、1kgあたり100ベクレルの基準は高すぎると思います。事故前は『放射性廃棄物』として厳重に管理しなければならなかった1kgあたり100ベクレル相当の食品を食べ続けて健康被害がないと言い張る事は極めて異常なことではないでしょうか?
1kgあたり100ベクレルの食品を食べ続けて健康被害が出ないという医学的なデータはあるのでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
年間1ミリシーベルトを超えないよ
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
6)食品の安全基準は現在のように全国一律でいいのでしょうか?人それぞれのライフスタイルによって現実は違うはずです。農村部にお住まいの方々、自給自足されている方々、家庭菜園を楽しまれている方々は、自分の作ったものが食卓に並びます。簡易の測定器をそのうち設置するという遅すぎる対応でいいのでしょうか?福島を始め、年間1ミリシーベルトを大きくを超える地域が原発事故後に発生してしまいました。本来なら許されない追加被曝を強いているわけですから、年間1ミリシーベルトを超える放射能汚染地域の食品の安全基準も厳しくすべきではないでしょうか?
12月2日にも回答させていただきましたが、
年間1ミリシーベルトを超えないよ
(参考)http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html
7)学校給食に関して。内部被曝を平均的個人でくくらず、細かく分類し、早急に大幅に安全基準を引き下げ、
土壌調査を広範囲、多核種にわたって詳細に行い、その結果が出るまでは、
東日本の子供の給食に安易な地産地消を取り入れるという事は認められません。
この件に関していかがお考えでしょうか。
8)国連社会権規約の12条第1項において、「すべての者が到達可能な最高水準の身体及び精神の健康を享受する権利を有すること」として「健康権」が認められています。国連人権理事会の特別報告者のアナンド・グローバー氏が来日し報告書の77項の(b)で「健康管理調査は、年1ミリシーベルト以上の全ての地域に居住する人々に対し実施されるべきである。そして、1ミリシーベルトを達成する具体的な時間を定めるよう求めている。年間1ミリ以上の地域に居住し、被曝されている方々に対して健康管理調査を実施すること、また希望者には全員、福島県民でない方々にも健康調査が必要。甲状腺のみならず血液、尿も検査すべきだ」と勧告しています。厚生労働省としてこの件に関していかがお考えでしょうか?
9)復興庁が出している『放射線リスクに関する基礎的情報』の21P
『チェルノブイリ原発事故の最大の被害は、放射性物質による健康被害ではなく、避難等による精神的ストレスであった』と、チェルノブイリフォーラム(国連8機関<IAEA,WHO等>)で報告されていますとありますが、
ストレスで甲状腺癌が多発するのでしょうか?
7)、8)、9)については、12月2日にもお伝えした通り、
8)及び9)
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